
転職における「情報収集」の落とし穴
こんにちは、ミライフExecutive Career Designerの林です。
毎日、さまざまな方とキャリアについての面談をさせていただいています。
面談の入口で多い、カスタマーの方のコメントとして、
「現職に大きな不満はない。だけど、”情報収集”はしておこうと思って」
「転職が初めてでもあるので、まずは”情報収集”しています」
というものがあります。
そこで、今回のコラムは転職を考える際の「情報収集」について書いていきます!
まずは「情報収集の落とし穴」から!
■落とし穴① 人間の脳のシステム
人間の脳は、多くの情報を受け取ろうとすると、当然ながら負荷(ストレス)がかかるようです。
パソコンをイメージするとわかりやすいかもしれないですが、多くの情報を処理すると、動きが重くなったり、熱くなったり、急にシャットダウンしたり...することありますよね。
興味のないジャンルの分厚い難しい漢字の多い本を読んでいると、すぐ眠くなってしまう時もそのような状態かもしれません。
つまり、「無防備に情報にふれるだけでは、脳がショートしてしまう」という落とし穴です。
求人サイトを見に行ったり、上から順にスカウトメールをみていたら、どれも同じようにみえてきて、
だんだんぼーっとしてきて、「ああ、転職って面倒くさいし疲れるんだな。(パタリ)」と終わってしまったことはないでしょうか?
それは、転職活動のストレスではなく、単純な脳の機能へのストレスかもしれません!
結果的に、現職や未来について抱えているモヤモヤの問題の先送りになってしまったことはないでしょうか?
これが、落とし穴のひとつめです。
■落とし穴② エージェントとカスタマーの構造
求人サイトをみていてもよくわからない。じゃあ、
”とりあえず”エージェントにきいてみよう!となる方も多いと思います。
ただしここでも落とし穴があります。
まず前提として、エージェントの多くは、「目の前の方の可能性を広げて、追求してあげたい」と思っているはずです。
「あなたにはこれしかありませんね」と言うよりも、「こんな可能性も、あんな可能性もありますよ!」といったほうが、目の前のあなたが喜んでくれる気がして、あれもこれもと提案をしてしまう可能性があります。
加えて、ほとんどのエージェントには細かいKPI目標が課されています。
カスタマーひとり当たりに何件求人を提案して、何件応募をもらって、何件面接にいったら、何件成約する というようなものです。これにより、入口の求人提案数が多くなるエージェントが多いと思います。(ちなみにミライフにはこのような数値目標はなく各自がフルカスタマイズでやっています)
求人案件が多い大手ほど、提案する求人数が多くなっていくと思います。
このような状況になったとき、ご自身の中に情報を「取捨選択するための判断軸」があれば問題ないのですが、
「いろいろ話もきいたけど、なんかピンとこなかったから、情報収集した結果、転職今じゃないのかな」となった場合は・・・
落とし穴①と同様、情報過多の負荷により、落とし穴②にはまっているかもしれません。
このような落とし穴のケースでは、本当に、あなたが欲しかった「情報」が「収集」できているといえるでしょうか?
そこで、私が思う、情報収集のポイントをここからは書いていきます。
■ポイント① 「何を知りたくて」情報収集をしているのか?を明確にしておく
情報収集とネットサーフィンの何が違うかといわれたら、「目的があるかどうか」ではないかと思います。
何が知れたら、OKなのかという「目的(ゴール)」を明確にしておくことはとても重要です。
目的が明確にある時とない時では、インプットや思考の質が大きく変わるということを経験されている方も多いのではないでしょうか。
難しく考えすぎず、まず仮置きでもいいので目的を言語化してみましょう。
ちなみに・・・私自身の転職ケースでは、
「人事キャリアか、営業×異業種キャリアか、どっちに進むか決めたい」という目的に対して情報収集したところ、「どちらでもないかもしれない」という着地をして、あれ、次どうしよう、、となったことがありました。
そこで、ポイント2です。
■ポイント② 自分の「判断軸」を言語化する
「何を知りたいのか」の目的設定にもかかわる部分です。
皆さんがもし、
「キャリアにおける価値観として、何を大事にしていますか?」
「どういう状態であればハッピーですか?」
と質問されたら、どのように答えますか?
ここさえ明確にできていれば、世にある求人を取捨選択していくことができるはずです。
その軸に合う求人はあるのか、ないのか、情報収集を進めていくことができます。
ですが過去の私も含め、多くの方がここでつまづきます。
(そして、わからないからとりあえず応募してみよう、と求人サイトを上からみていって落とし穴1にはまったり、エージェントに対して「他にも求人ないですか?他には?」「とりあえずおすすめのください」などときいてしまい落とし穴2にはまったりしてしまいます。)
「何を大事にしているか」の価値観については、過去大事な意思決定をしたときの判断理由を書き出してみて共通点をとっていくことがひとつの解決になる可能性があります。
「どういう状態であればハッピーなのか?」についても、過去どういう状態のとき活き活きしていたか?幸せ度が高かったか?について書き出してみることができます。
注意点としては、「過去の連続性の延長=理想の未来、では必ずしもない」ということです。
過去は、「自分が成長できるか」を大事にしてきたかもしれないけど、家族ができたら、家族との時間、の優先順位があがってくるというようなイメージで、「未来」についてもあわせて想像したうえで、軸を言語化していくとより良いです。
ノートに書きながらや本を読みながら、ひとりでもできますが、おすすめは、
「人に問いかけてもらいながら」
「客観視してもらいながら」
おこなってみることです。
皆さんのことをよく知っているご家族、パートナーや、古くからの知人と話してみるのも良いかもしれません。
きっと、気づきがあるはずです。
そこで、ご自身が大事にしたいものが言語化できたら、
現職と照らし合わせたときに、どうなのか。
どういう仕事であれば、それが満たせるのか。
を考えていけると、一歩一歩進んでいくことができています!!
(ミライフでは「性格のいい会社」の求人紹介も行っています!)
長くなってしまい、ちょっと難しい話をしてしまったかもしれません。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
キャリアや転職には、「誰にでもあてはまる正解」のようなものはありません。
だからこそ、難しいともいえるし、時には残酷なこともあるかもしれません。
ただ、いえることは、
情報も、キャリアも、「選ぶ」という権利が皆さんにあり、
皆さんは「選んだ結果を正解にする」ことができます。
ミライフは、そんな皆さんのチャレンジをいつでも応援しています!
長くなってきてしまったので、今回はこの辺で。
ミライフは、日々そういった、自己理解支援・キャリアデザインのための面談を行っていますので、ぜひぜひ、「自己理解したい!」「軸を明確にしていきたい!」と思った方は、お気軽にお声がけくださいね^^