転職は唯一の選択肢でも、最後の手段でもないよというお話。
こんにちは。ミライフの異色人材こと菅野(かんの)です。
突然ですが、ミライフは転職エージェントとして、個人の方を企業にお繋ぎする「転職のご支援」を通じてお金をいただき、企業として成り立っています。
すると当然ですが「転職の実現のためにお仕事をしているんですよね」と思われることがほとんどです。
これはもちろん間違ってはいないのですが、決してそれだけではないよねと、社内ではいつも話しています。
この話をお伝えするには、前提として「転職って選択肢のうちの1つだし、最適なタイミングかどうかも人それぞれだよね」という理解が必要ではないか、と感じています。
そこで今回のコラムでは、「転職」という活動の解像度を高める参考にしていただくべく、「転職は選択肢の1つである」ということを深掘りしていきたいと思っています。
その上で、私たちが「転職」という活動をどう捉えてエージェントというお仕事に向き合っているかが少しでも伝わったら嬉しいです。
転職は唯一の選択肢?
「ちくしょう、転職だ!」というキャッチコピーもありますが、仕事でもやもやして環境を変えたいと思った場合、転職という選択は何となく頭に浮かぶものではないでしょうか。
そこから実際に転職活動をしたり応募書類を書いたりとなるとハードルが高いですが、気になる企業の情報を調べたり求人サイトに登録したりということは、多くの人が行っているのではないかと思います。
それでは、この「仕事の環境を変える」という場合に、どんな選択肢があるのでしょうか?
ざっと挙げるだけでも、転職以外に
・働き方や時間の使い方を変えてみる
・上司や人事に相談してみる
・契約形態を変えてみる
・嫌な時間や作業を減らす
・時間を置いてやり過ごす
・有給をきちんと取る/一時的に休職する
・プライベートを充実させる
・副業を試してみる
・独立する
といった、色々な選択肢があることが分かります。
もちろん「上司が話を聞いてくれない」など、それぞれに課題やリスクはありますが、転職にも課題やリスクはついて回ります。
ですので、実は向き合うべきは「どうやって仕事の環境を変えるか」ではなく「仕事の環境を変えた結果、どんな風になっていたいか」です。
これが見えない中でいきなり転職を選ぶことは、より良い可能性を閉ざすことにもなってしまうかもしれません。
こうした理由から、私たちは「転職は選択肢のうちの1つだし、その選択が最適だと思う場合にオススメする方がよい」と考えています。
ですので「転職の実現のためにお仕事をしている」については「その選択が最適だねと、お互いに思えた方にはそうしている」というのが、より正しい表現かなと思います。
それでは続いて、「転職を選択するタイミング」に関しても見ていきたいと思います。
転職は最後の手段?
ここまで「色々な選択肢がある中で、転職はその1つだ」というお話をしてきました。
それに対して「転職は、出来る限りのことをやってから、初めて選ぶべきだ」という考えもあるのではないでしょうか。
例えば周囲や上司に働きかけたり、異動願いを出したり、自分の仕事のやり方自体を変えてみたり・・・
そうしたあらゆる努力をしないと、転職は「逃げ」になってしまう、と感じる方もいらっしゃると思います。
こちらについては2つの考え方があると思っており、1つ目は「転職は、しないで済むならそれに越したことはない」というものです。
私はこれまでに4回転職していますが、どの転職もよい決断であり、どの会社も心から良かったと言えますが、不安やストレスはどうしてもかかります。
新しい環境に慣れたり、仕事の進め方やツールの利用の仕方(思った以上に各社に独自ルールがある!)を覚えるだけでも一苦労です。
ですので、「転職以外で今の環境をより良くする方法はないか?」を考えることも、とても重要だと思っています。
一方で2つ目として「とはいえ、今の環境を変えるより、転職で環境を変えた方が良い場合がある」というのも、また事実です。
面談する方にときどきお伝えするのですが、仕事において「人」「仕事」「報酬(給与)」の3つの軸があるとして、このうち「2つ以上」がネガティブになると、転職を検討するサインだ、という話があります。
(「あー、たしかに!」と、驚いたように納得いただけることも多いです)
それは、どれか1つなら努力で変えられる可能性もありますが、2つ以上となると複合的な要因となり、かつ変える労力も大変になるケースが多いからです。
ですので、転職は真っ先に飛びつく選択肢ではないかもしれませんが、奥の手でもない、ということが言えるのではないでしょうか。
もやもやするって、実はポジティブ?
さて、「転職は選択肢の1つである」という言葉を頼りに「転職」自体を深掘りしてみましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでもお役に立つ部分や、考えるきっかけになるものがあれば嬉しいです。
最後にメッセージなのですが、実は「もやもやする」ということは、とてもポジティブなことです。
その時は辛い気持ちになりますが、その結果、より自分らしい働き方や生き方に目を向けるきっかけが生まれてくるからです。
もし「転職」に関して、もやもやしたりもっと自分なりに考えを深めていきたい!という方がいらっしゃれば、ぜひキャリア相談の機会を活用いただけたら嬉しいです。
「転職って選択肢のうちの1つだし、最適なタイミングかどうかも人それぞれ」
そんな思いでしっかりお話を聞かせていただきますので、いっしょにキャリアについて深堀りしていきましょう!
最後までお付き合いいただき、有難うございました。