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「頭より脚」で動く感覚を取り戻し、インドの茶畑から立ち上げた紅茶ブランド

大手人材系企業で営業やアセスメント事業に関わり、順調にキャリアを積んでいたSさん。しかし、社内の閉塞感に「自分の熱中が細っていく」という違和感を抱いていました。MCDで社外のロールモデルたちから「目の前のことをやり切れ」と背中を押され、「とりあえず動く」という自身の原点を取り戻します。退職し、偶然出会った一杯の紅茶からインドへ飛び立ち、紅茶ブランドを起業するに至った彼の、好奇心あふれるストーリーをご紹介します。

 

どんなモヤモヤを抱えていたのか


幼少期をマレーシアで過ごし、学生時代はバックパッカーとして世界を巡るなど、私はもともと「未知のものに対する好奇心」が人一倍強い性格でした。新卒で入社した大手人材系企業では、社内の異動を経てアセスメント事業の部署に配属されました。仕事自体は面白かったものの、会社の内向きな姿勢や、「こういう上司にはなりたくない」と感じる場面が増え、自分の価値観とのズレを感じるようになっていました。

「別の仕事がしたい」と何度も異動を希望しましたが、全く叶わない日々。いつの間にか自分の好奇心に蓋をし、「熱中」がどんどん細っていくような感覚がありました。明確な「悩み」というよりは、「このままずっとここにいるイメージはない」という閉塞感と退屈さ。そんな時、偶然SNSでMCDの募集を見かけ、「面白そう」という直感だけで参加を決意しました。

 

MCDでの印象的な体験


MCDで最もインパクトがあったのは、「ロールモデルインタビュー」でした。社外で活躍されている4名の方にお話を伺ったのですが、驚いたことに、皆さん口を揃えて「まずは目の前のことに全力で取り組んで、とにかく動いてみたら」と同じアドバイスをくださったのです。それまでの私は、社内の人間関係だけに閉じてしまっていました。利害関係のない第三者と対話し、様々な価値観に触れる中で、「頭で考える前に、まず脚を動かす」という、かつての自分が持っていた行動力を思い出したのです。いつの間にか自分の脚が止まっていたことに気づき、「気になったらやり切るまで動く」という自分の本来のプレイスタイルを取り戻すことができました。

 

どんな旗を立て、どんな一歩を踏み出したか


私は「とりあえず気になることには全部アクションする」と決め、社内外で様々なアプローチを開始しました。最終プレゼンでも、「動きます。こうします」と具体的な行動を宣言したのです。結局、社内での異動は叶わず、MCD卒業後に退職を決断。その後はフリーランスとして業務委託やコーチングの仕事を始めました。

そして2022年、たまたま仕事が途切れて時間ができた時、「心残りだったことを全部やり尽くそう」と決めました。その中で偶然出会ったのが、都内のホテルで飲んだ一杯の「インド・アッサムティー」でした。その香りを嗅いだ瞬間、幼少期にマレーシアで感じた「強い日差しを浴びた植物の匂い」がフラッシュバックし、強烈に惹きつけられたのです。

 

そして、どう変化していったか


「このお茶の正体を理解したい」という抑えきれない好奇心から、私は妻に「インドに行ってくる」と告げ、片道切符でインドへ飛び立ちました。現地では「土に埋まらないとお茶は理解できない」と、文字通りアッサムの茶畑の土に埋まり、土を食べ、生葉を味わいました。そして3ヶ月間、毎日お茶産業の人々に会い続けました。

帰国後、その熱量に共感してくれた知人と共に起業し、オリジナルの紅茶ブランドを立ち上げました。インドから茶葉を輸入し、クラウドファンディングでの販売を皮切りに、現在は店舗への卸やイベント出店など、ビジネスとして本格的に動き始めています。

MCDは、私に「社外の人と関わり、脚を動かすことの重要性」を思い出させてくれた場所です。これからも「自分の興味をそのままにしない」という軸を大切に、好奇心の赴くまま、人生という旅を面白く歩んでいきたいと思っています。